今回はフューチャーベースを中心に学んでいますが、BPMは150前後であることが多く、キックの音色は生ドラムのサンプリングやドラムシンセを使ったものまで多岐にわたります。
リズムパターンにこれといった傾向はありません。また、ハウス、ダブステップ、などの要素を取り入れるなど、何でもありなところが特徴かもしれません。
キックの音作りでは2つ以上の音をレイヤーする場合が多いです。
キックの場合、『ボディー』と『トップ』の2つをレイヤーするのが基本になります。
ボディーはキックの元となる音で、低域の音を多く含んでいます。そして『トップ』はアタック音としての役割があり中音域以上の音を多く含みます。ボディーの音とトップの音のバランスを微調整して、理想的なキックに仕上げていきます。
・トップ用サンプル
アタック感を出すために、高域成分を多く含んだサンプルを選ぶ。一瞬のアタック音の微妙な違いがキック全体の印象に大きく影響を与えるのでとても重要。
【周波数領域について】
200Hz~12KHzまでの成分が満遍なく含んでいるもの。特に、アタック成分を構成する3K~4KHz以上の音がしっかり出ているものがおすすめ。
【エンベロープについて】
アタック感がしっかり聞こえるものを選ぶ。
・ボディ用サンプル
力強いキックにするために、低域成分を多く含んだサンプルを選ぶ。
【周波数領域について】
20Hz~2KHzまでの成分が満遍なく含んでいるもの。特に、ボディの中心になる60~80Hz付近の音がしっかり出ているものがおすすめ。
【エンベロープについて】
タイトにしたい場合は短めのサンプルを。ファットな感じにしたい場合は長めのサンプルを使う。後で長さなど微調整をしていきます。
キックとベースのような音域が近い音を同時に鳴らすと音量レベルがオーバーしてしまうので、それを避けるためにサイドチェインコンプを使います。(キックが鳴っている時にベースの音量を下げる)
また、ダンスミュージックではノリを作り出すための表現方法の手段として使うこともよくあります。
サイドチェインコンプは、トリガーとなる信号を受けて、リダクションを起こします。
ここでは、キックをトリガーとし、ベースにかかっているサイドチェインコンプが信号を受けてリダクションを起こします。
キックはダンスミュージック における最重要パート。
踊れるダンスミュージックになるか否かはこのパートの出来にに大きく左右されます。
リファレンス楽曲を立てて、同じ音が出るまで試行錯誤を繰り返すのが、習得の1番の近道です。
宿題①
キックの音を自作し、参考音源と同じリズムパターンで打ち込んでくる。
ルール
宿題②
サイドチェインコンプを使って、ベース、プラック、パッドをよりノリのいいトラックに仕上げてくる。
ルール
第13回目 キック
ビデオファイル:12分53秒
テキスト:PDF 全14ページ
講座内容
キックはダンスミュージック における最重要パート。踊れるダンスミュージックになるか否かはこのパートの出来にに大きく左右されます。
ドラムサンプルの選定からサンプルの加工と、サイドチェインコンプについて学んでいきます。
今回の資料をダウンロードして使ってください。
・テキスト
・課題用参考音源(キックを作る課題では『kick_sample』フォルダ内のサンプルを利用してください。)
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